KIMONO AGENCY
Jul312017

着物とKimono Dress

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このコラムはバイリンガールチカさんの動画をご覧になった方に向けて書いています。

どーもー!Kimono SKの寺内健太郎です。

たくさんの方からのコメントを見て少し勘違いしている方がいらっしゃるので、このコラムを書いています。

個人的に一番嬉しかったのは「日本人が日本文化を考え直すキッカケになる動画」というコメントです。

私が渡米したのが10年前、その頃東京には観光客の姿はほとんど見かけなかったように記憶しています。

恐らく、今みなさんが街中や観光地で外国人観光客を目にしたり、

日本に来た外国の方を特集してるテレビ番組を観て

「日本文化って海外でもめっちゃ人気あるじゃん!すごいんじゃね!?」(動画を観ている方々の年齢層が分からないので若い層(10代)に合わせましたw)

と日本人が日本文化の素晴らしさに気付いたり、再認識したのかなと思います。

これも時代の流れで、日本文化にとって変化の時期に差し掛かってるのかもしれません。

このコラムもそういう考え直すキッカケになったらいいなぁという気持ちで書いています。

 

本題の前に1つだけ知ってほしいことがあります。それは伝統と伝承の違いです。

「伝承が古くからのものをそのまま後世に伝えていくことであるのに対し、伝統は同じ技術や材料を使いつつも新しいことに挑戦し革新していくものだと考えられている。」*1

両方大事ですよね!私たちも同じ考えです。押元と私の会社Kimono SKでは両方やっています。そしてそれを混同してお客様にご提供することはありません。

着物は日本人の民族衣装として、着物ドレスはSueko(自社のドレスブランド*2)の商品として発表しています。

このウェブサイト内にも着物ドレスレンタルのページがありますが、そこでもはっきりと明記しています。(日本語ページも英語ページも)

着物ドレスはあくまで押元がアメリカ人のライフスタイルに合わせて、デザイン(ローカライズ)した新しいドレスとしてレンタル/販売しています。

ちなみに押元は衣装デザイナーとしてドレス以外にも映画やミュージックビデオの衣装もデザインしています。*3

 

- なぜ着物ドレスが必要なのか?

ざっくりと分かりやすく着物の値段の相場を書きます。

① 古着:1,000円〜5万円

② 機械で作った新品の着物(中国/ベトナム製):3万円〜10万円

③ 機械で作った新品の着物(日本製):10万円〜40万円

④ 職人さんが作った新品の着物:50万円〜600万円

②の中国/ベトナム製の商品は職人さんの手は一切入っていません。

今の日本では着物が少しブームになっていて、みんなで着物を着よう!という企画やビンテージの着物を可愛くコーディネートしたりして、10年前より着物を着る人は増えているかもしれません。

とっても素晴らしいことだし、そういう方々がいるから着物を着る文化は半永久的になくならないと思います。

私たちは職人さんの伝統技術を後世に伝承したいと思っています。

100年後でも職人さんが作った着物を買える日本であって欲しいと心から願い、それに向けて試行錯誤しながら活動しています。

現代において伝統技術の伝承はとても難しいです。色々な問題点がありますが、簡単に言うと儲からないからw

④の着物を毎年購入する日本人はごく少数です。そして年々減ってきています。(←ここポイントw)

日本で売れないなら海外で売ろう!「海外市場開拓」これが海外にいる私たちに唯一できることなんです。誰に頼まれたわけでもないけど、着物が好きだから勝手にやってますw

日本人でも着物を自分で着れる方はほんの一部だと思います。自分で着れない服に50万円以上出しますか?アメリカ人も一緒です。(アメリカ=世界は違うとご指摘があったので外国人ではなくあえてアメリカ人でw)

そこで考え出したのが「Kimono Dress」です。アメリカ人から見た着物のネガティブな部分を無くしながら、着物の特徴を残したデザインにしました。

そして着物と区別するためデザイナーズドレスブランドSuekoの商品として販売/レンタルしています。いわば私たちの集大成ってやつですw

今回ちかさんが着ているのはSuekoから2015/16年に発表したドレスの1つです。

 

 

今年のデザイン。ジャケットを取ると普通のドレスです。打ち掛けの生地を使ってます。

ヴォーグUSAに掲載されましたw

 

– なぜ職人さんの伝統技術にこだわる必要があるのか?

日本で着物が生まれたのは、平安時代になってからといわれています。(*4) なので約1200年の歴史があります。

その中で数えきれない職人さんが、その当時の最先端の技術や素材を使って着物を作ってきました。

その集大成が現代の着物です。職人さんたちがいたからこそ、今日でも美しい着物を着ることができるし目にすることができます。

”世界に誇れる民族衣装がある” これは世界の民族文化的にとても贅沢なことだと思います。

私は着物のそこに日本人として心が震えました。

これこそがまさに伝統で、これを伝承すべきだと。それは人生を掛けるのに値すると思いました。

 

クリックすると写真が大きくなります。

 

– 守るために壊す

正直なところ、着物の形を変えなくていいのなら変えたくありませんでした。

変化しないと途絶えてしまうなら、誰かがやるんだったら、自分たちの手で壊そう。

今でも形を変えることに抵抗はありますが、創造的破壊(*5)です。

着物の歴史的視点からみると1200年の間に、その時代のライフスタイルに応じて着物の形は変わっています。*6

今の着物の形と着方になったのは江戸後期、約200年前です。

明治以降、西洋文化やインターネットの登場で日本人のライフスタイルは様変わりしました。

着物は時代に合わせて進化してきたと考えるのであれば、形を変えることにもう少し寛容になってもいいのかなとも思います。

 

私たちは着物が大好きなので、この会社を始めました。

古典もモダンも大好きです。

アメリカ人が「今度のパーティーにどんなドレスを着て行こうかしら?」

この選択肢の中にKimono Dressが入るようになるのが目標です。

その他にも挑戦していることがいっぱいあります。

My life is my own Choices. Make your life interesting!

 

いろいろなご意見があると思います。

私のメールアドレスに直接お送りいただけると嬉しいです。

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Kimono SK C.E.O

寺内健太郎

2017年7月31日

 

*1 ここから抜粋

*2 Suekoのウェブサイト

*3 押元のアーティストウェブサイト

*4 ここから引用

*5 経済用語的な意味ではありません。

*6 ここを参照

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